祖母が亡くなり、祖母には、祖父の前に結婚していた男性がおり、その男性こそが自分の本当の祖父であると知った主人公26歳。
祖父を知っていた人たちをたずね歩くうちに浮かび上がってくる、零戦に乗り、26歳で逝った祖父の生き様。彼のことを話す人々の人生。軍指導部の、人を人とも思わない作戦の中で命を落としていく男たちとその家族の哀しみ。
実は、読み終わってからも、思い出すたびに涙があふれてしまう。
二度と戦争などしてはいけないと、この本を読んで改めて強く思う。
また、どんな厳しい条件の中でも、周りの声がどうであろうと自分の思いを貫いて生きる主人公の生き様に感動。
軍部批判の他にマスコミ批判も登場人物の口をかりてある。
おおいに賛同。
マスコミによって輿論が作られてしまう怖さ。
原発についての日経の論調や、原発反対のデモをしばらくはマスコミ各社がまったく抹殺していたことからも、また、今旅で滞在中の中国でfacebookもtwtitterも一部のco.jpのサイトも見ることができないという状況からも、考えさせられることが多いにある。
この本は日本人のみならず、対戦国だったアメリカの人たちにも読んでほしいと思った。いえ、すべての国の人に。
二度と戦争で、父や夫や子どもを亡くさずにすむ世界になるように。
今日は終戦記念日だったのですね。
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