「ウナギ大回遊の謎」塚本勝巳著 読了

ウナギ大回遊の謎」塚本勝巳著 読了。

著者が、1973年に初めてウナギ産卵場調査船に乗り込んでから、2009年にとうとうニホンウナギの卵を捕獲し、その産卵地域を特定するまでの記録。


ウナギには「耳輪」があり、これが年輪ならぬ「日輪」を刻むのだという。大海原を経緯一度おきに測点をおき、捕獲したウナギの幼生の耳輪を数え、結果から仮定し、を繰り返して、ウナギの産卵地を特定していくのだが、卵の大きさは1.6ミリ、一日半でふ化してしまうという!

図や写真も多く、文章も読みやすい。謎に包まれていたウナギの生態を追求する海洋生命科学の最先端を夢中になって読めてしまうのは、著者の情熱が文章にも現れているからか。

ウナギ資源の激減は大問題(今年、ウナギ口にしてないです、、)。こうした研究がウナギ資源回復に活かされてほしいと願います。