給食調理の現場で「重点研究施設」を年度ごとに募集し、その施設には米粉を通常より安価に提供するために助成するなどという施策はできないのだろうか?
米粉がいくら便利でも、やはりネックは価格
横浜市の東部で、児童福祉施設、病院、特養などで給食を作る栄養士さん、調理師さん対象の米粉料理研修会の講師をつとめてきました。
「便利だとは思うのですが、、、」と次にあがるのが価格という課題。
輸入小麦に比べて価格が高いので、原価計算をキッチリ行っている施設ほど導入しにくいという現実があります。
「米粉で作ると簡単!」というだけでは、なかなか広まりません。
まずは作ってみて、食べてみて、おいしさや手軽さがわかることで普及していき、普及することで価格も下がってきます。
粒として食べる米ほどに米のおいしさを追求しなくてもよいことから、単位面積あたりの収量が多い品種の研究が進んだり、玄米を直接田んぼにまくことで手間を減らすなどができれば、価格が下がることにつながります。
小麦は、その多くを輸入に頼っている穀物でもあり、その価格が上下するのは08年に私たちも経験していること。
米粉を使うことに普段から慣れておくことは、輸入小麦の価格高騰の際のセーフティネットにもなります。
米粉さえあれば、小麦粉も片栗粉も必要ない?
3)天ぷらの腕が一段あがったように感じる
4)後片付けがラク(グルテンがないため、また料理法によっては油を少なくできるため)
5)自給できている
職業がら、さまざまな料理を作っていますが、小麦粉と片栗粉を使うなといわれてもまったく困らないほどに、米粉には汎用性があります。
米粉を普及したいと思う理由は、、。
私の場合、田んぼを残したいというのが一番にきます。
昭和30年代に比べて一人一年あたり食べる米の量は半分以下になってしまいました。
田んぼを残すことで、
環境が残る
稲作の技術が残る
景観が残る。
粒で食べる量が減った米を、粉で美味しく食べる方法を提案することで、田んぼをいくばくかでも残すお手伝いができるかもしれない。
そんな思いで、米粉のレシピを作っています。
農水省さん、冒頭にあげたような施策は無理でしょうか?
あるいはもっとドラスティックに、各家庭に一袋の米粉を、その使い方を書いた資料とともに配布してみるのはどうでしょう?
ホワイトシチューのルーを売る企業には申し訳ないですが、米粉で作る簡単ホワイトシチューという、ただこの一点が全国に普及するだけでも米粉を使おうと思う人は格段に増えると私は思います。
ルーを買うより安いし、添加物の心配はない。
一家に一袋米粉という状況が安定すれば、(たぶん)唯一の欠点である価格の高さという点がクリアされることになるのではと思い、それを目指してこれからも活動していきます。
コメントをお書きください