年を重ねる潔さ、美しさ、その難しさ

トニー・ベネットの80歳記念のTV番組と、
バーブラ・ストライザンドの2000年カウントダウンコンサートの映像を見る機会をえた。


トニーにしても、バーブラにしても、

若くみせようとするところは微塵もなく、

昔はよかったと過去の幻影をひきずることももちろんなく、

ずっと自分の信じる道を歩んできたという自負からくる笑顔がまぶしかった。
 

若いころからずっと成功者としての道を歩んできたようにみえるとしても、

平坦な道、楽しいことばかりでは、たぶんなかっただろうけれど。

その笑顔には曇りのひとつもなかった。

若い頃にはなかなか気づけなかったことってある。

 

年を重ねていく潔さ、美しさ、

そんなふうに年を重ねることの難しさ。


失うものを愛おしく感じながらも、

失うものを追いかけるのではなく、

その時々の自分に正直に生きていくこと。


自分がおかれた状況にうらみつらみを言うことなく、

その状況を最大限に楽しむこと、

あるいはよい方向にもっていこうとすること。

 

2010年、中国へと旅立つ娘と二人だけでいった初詣。
ご自由にお持ちくださいとあった、
「あなたには幸せになる力がある」と書かれた一枚の紙。

その時はそんなふうに思えなかった。

でも、「ほんとにそう」って思えるこの頃。

 

どこかの誰かがポトンと落としてくれるのが幸せではなくて、

自分がどう感じ、どう考え、どう生きていくのかが大事。

幸せは、自分で創りだすもの、

自分で見つけていくもの。

言葉にすれば当たり前じゃないって言われそうだけど。

「私には幸せになる力がある」

 

この2枚のDVDに出会えてよかった。
アリガトウ。