福井の芦原温泉で、JA福井管内の生活指導部の方々40余名を迎えて、伝わる食育講座を開くポイントについてワークショップ型の研修会を開催してきました。
昨年11月に、都内で開催した全国のJAから集まった方々80名ほどを対象にした講座に参加してくれた方からのご紹介。そのままの内容でよいのでぜひとお声がけいただきました。
食の探偵団をはじめて11年目になりました
食育基本法ができたのが2005年。
食の探偵団が食育ワークショップをはじめたのは、実は2002年。
すでに11年目に入りました。
栄養について一切触れない
五感を重視
感じたことを言葉にすることを奨励
食と社会の繋がりを意識
当時主流だった食育講座とは違う方向性で、ワークショップ型の進め方を実践し、提案を続けてきました。
視点や伝え方を変えることで、もっと伝わる講座になるはず
一方で、料理技術や栄養知識はもちろん重要ですが、伝え方を変える、今までと違う視点を提供するなどによって、もっと伝わる、あるいは参加した人の普段のくらしを変える力を持つ講座にできるのではないかと思い、食育講座を開きたい人のための実践的セミナーを各地で開催してきました。
それぞれの得意分野を活かし、食育講座を開催する人がアチコチに増えることによって、より多くの人たちが食に意識をむけ、感じ考え、行動をかえるきっかけが増えると考えているからです。
すぐに使えるアイディアから、講座を組み立てる時の注意点まで
アイディアものとしては、たとえば「バラバラレシピ」。
みんなが知っている料理でも、作り方の順番をバラバラにしてそれをグループごとに効率的な順番に並べてもらいます。
調理実習の際にレシピを説明しても、デモをしてもなかなか伝わらないことから編み出した方法です。さらには、その調理にどんな調理グッズがいるかも考えて自分たちで用意してもらうことも。
調理は段取り!
たとえば「変幻自在レシピ」
ひとつの基本のレシピを作り、たとえば酸味を出す食材を変えることだけで各グループで作ってもらい、最後に全品を試食。一つのレシピからの応用力、発想力を鍛えます。このプログラムの前に、五感を駆使して食の世界を探るさまざまなプログラムを体験していただくことも重要。
講座開催に必要なポイント解説とケーススタディ
ともすれば、自分の得意分野を皆さんに披瀝することで精一杯になってしまっていることも、、。
というわけで、何のための講座なのか。
参加してくれた人に何を感じ、考えてもらいたいのか。
自分にとっての講座の成功とは何かをイメージしてもらってから、それを具体的な講座に落とし込んでいく際のチェックポイントを提示しています。
また、実際にあった講座案を使ってのケーススタディ。伝えたいことと講座の内容が乖離している部分を見つけたり、ストーリーとして破綻しているところを探したりといった作業を通して、自分が作りたい講座を見直す下地を作ります。
さらには、食の探偵団のミニワークショップの体験もしていただき、私たちが目指しているものと実際のワークショップをどう繋げているか、一貫したストーリー展開をすることで伝わりやすくする工夫をどんなふうにしているかをお話することで、実例として提示してもいます。
次回は1月に下関で
そんな内容の講座を福井で開催してきました。
同様の講座、次回は1月に下関で開催します。
ただ、下関はちょっと趣向をかえて、ステージ上で子どもたちを対象に食の探偵団が実際に講座を行うところを、参加者の皆さんに見学していただくパートも挿入予定。
食に意識や関心を向け、感じ、考え、日々の行動を変える人が増えることで、未来の社会が変わると信じています。
地道に努力していきたいと思います。
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