病院食こそ、おいしく見える工夫がほしい!

ひょんなことから、上海の外国人御用達の病院食を目にする機会をえた。
アメリカ人の患者さん曰く「食べてみればお粥の味も、悪くないんだけれどね。でもこれじゃそもそも食べる気になれないんだよね」

食べ慣れた故郷の味ではないということもあるだろう。
病気の時は、やはり食べ慣れた味が一番食べやすい。

でも、それより何よりこの盛りつけ方、紙の使い捨て食器では、どんなにおいしい料理を作ってもおいしそうに見せることは不可能に近い。

治療効果をアップするためにも、「おいしい!」と思える食事は大切なのでは?

胃腸の障害など、食の制限がかかる入院ではしかたないが、そうでない場合、チョイスすることもできず病院の食事をとることになるわけだし、寝ているばかりでは3度の食事が普段にも増して楽しみになる。


「病院食」とネットで画像検索をすると、日本の場合、さすがにそれなりに(少なくとも上記写真に比べたら)ずっとおいしそうなものが作られ、盛りつけにも配慮されているようには思う。だが、先日怪我で入院を余儀なくされた友人(食事の制限なし)が、「食事がひどくて、元気になるものもならないですよ。ほんと辛かった」と述懐していた。また、仕事をする人のシフトもあるのだろうが、朝はやくに起こされての朝食(彼のケースでは6時半)、17時には配られる夕食にも、とくに若い人は「夜にお腹がすいてたまらなかった」といった声もきかれたという。

病院の本旨は病を治療すること。食は食べなくてはいけないから提供するというのではなく、治療の効果をより効率的にするためにも、「おいしい!」と思える食事を提供することは大切なのではないかと思う。
また同時に、日々の食卓でも盛りつけに気をつけようと、この写真を戒めにしようと思った。