「農業がわかると、社会のしくみが見えてくる」生源寺眞一著 家の光協会を読む。
高校生からの食と農の経済学入門、とサブタイトルにあるように、5時限の授業を行うといった体で読者に語りかけるような文体は、とても読みやすい。
2007~2008年にかけての食料価格高騰に際して、はじめて世界の食料市場、日本の農業と農村、そして私たちの毎日の生活とが繋がっているという事実を一般の人が認識するに至ったとし、実はそう単純ではないこの繋がりを、歴史的に地理的に俯瞰して語る。
食や農についての知識を持っている人にとって目新しいことは少ないと思うが、数字をきちんと提示してわかりやすく整理しているのが素晴らしい。
食と農全般を俯瞰するには最適の入門書。
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