地球上の陸地はどんなことに利用されているか、考えてみたことはありますか?
University of Maineによると大体こんな感じなんだそうです。
では、その39%の農地ではどんなものが作られているのでしょうか?以下は、National Geographicのムックからとった数字をグラフにしたものです。
2050年には1.7倍の食料が必要?
2016年に
73億人を超えた世界の人口は、
2050年までには90億人に
達すると予測されています。
今の1.7倍の食料が必要になるとする専門家の予想もあります。
さて、私たちは30数年後の世界の中で食べ続けていくことができるのでしょうか?
どうやったら食料を増やすことができる?
人の口に入る食料を増やす手段には、以下のようなことが考えられます。
- 土地の生産性を上げる
- 生産地を広げる
- 分配方法を変える
-
無駄をなくす
- 今まで食用にしていなかったものを食べる(追加しました。次のブログで詳述しています)
1 土地の生産性を上げるには?
交配による品種改良、遺伝子組換え、農薬や化学肥料、機械の開発、ITを利用して土地利用の効率化をはかるなどが考えられます。
かつて、緑の革命と呼ばれるほどに、土地面積あたりの生産性を上げることに成功した「革命」がありました。ただ、今後そうした革命的な生産性向上を期待できるかというとその確率は低いとする専門家が多数を占めています。
どちらにしても、研究者、農業者たちに期待するしかなく、私たち一人一人がやれることはこの分野には残念ながらないのです。
2 生産地を広げたら?
例えば森林を切り倒す、海を埋め立てる、といったことが考えられます。
それは一時的には機能するかもしれません。
でも最終的により多くの食料を生産することに繋がるでしょうか?
木が切り倒されれば、雨が土に染み込む量が少なくなり、乾燥した土地が生まれます。
豊かな海もその上流にある山が豊かであってこそという事実は既に知られています。
海を埋め立てて農地にすることはたやすいことではありません。
私たちにできることはといえば、庭の片隅やマンションの植え込み、ベランダなどで野菜を育てるといったことでしょうか。
これは「生産地」を広げるだけでなく、もしもに備えることにもつながります。
3 分配方法を変える〜肉をやめる?
例えば、肉を作るために必要な餌を農地で作ることをやめれば、今現在使われている36%の農地を、人間が直接食べる食物を生産する土地として使うことができます。
食べものをバイオエネルギーに使わないとなれば、さらに9%の土地を食べもの生産に使うことができます。
世界で生産されている22億トンの穀物の生産量がすべて人の口に入るならば、世界中の人が一人あたり1年に300kgもの穀物を食べることができるとする試算もあります。
ちなみに、日本人が食べる穀物の量は、一人年間150kg。
そう考えたら、今よりよほど人口が増えても問題ないように思えます。
しかし、ベジタリアンが増えてきているとはいえ、少数派。
実際問題として世界中の人が肉食をやめることは、不可能です。
肉を食べる回数をちょっと減らしてみる。
私たち一人一人ができることはそのくらいでしかありません。
4 無駄に捨てない
今、世界では食べものの1/3が廃棄されています。
日本もそうです。
結婚式などのイベントで大量に残る料理、レストランでの食べ残し。
でも実は、そうした企業が廃棄する食べものとほぼ同じ量が、家庭からゴミとして出されていると言ったら驚くでしょうか。
以下は農水省のホームページからとったものです。
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/pdf/lossgen.pdf (平成28年6月 食品ロス削減に向けて)
この分野についてだったら、私たち一人一人ができることはたくさんありそうです。
次回は、、、
食べものを捨てるのは、ただ目の前にある食べものを捨てる以上の無駄と環境への負荷を生んでいます。
そんなことを書いていきたいと思います。
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