死ぬまでにやりたいことはなんなのか?「孤独は消せる」を読んで

友人からの勧めで手にしたこの本。著者の吉藤健太郎氏は1987年生まれだ。
「人は、誰かに必要とされたい。必要としてくれる人がいて、必要とする人がいる限り、人は生きていける。」
「人生の大きな変化は、人によってもたらされる。」
そんな信念のもとに開発した「分身ロボット」OriHimeは、今、難病患者の社会参加や出歩けない高齢者の「孤独を消す」ことに役立っている。
吉藤氏は、自らの経験から孤独を「誰ともつながりを感じられず、この世界に居場所がないと思ってしまう状態」と定義する。

三年半の不登校体験、苦手な人付き合いを工夫を重ねることで克服、世界最大の科学大会での栄冠。

「『こうやったらうまくいかない』という無数の経験が財産。」
「いいと思ったことをやればいい。重要なのは人に勧められたことをそのままやるのではなく自分で考え、自分の責任で選択することだ。」
「やるからには、ここまでやるかと言わせなあかん」

いろいろな人がいろいろな本やメディアで同じようなことを言っていると思うが、吉藤氏の心の軌跡を追体験する中で、こうした言葉は読み手に突き刺さってくる。
そして、読後、
「自分の原動力はなんなのか?」
「死ぬまでにやりたいことはなんなのか?」
吉藤氏が自身に問いかけた言葉が、読後自分にもまた問いかけられるのを感じる。