主人公は、ひと。ひとは誰でもクリエイタ。
こんなにいろいろご存知なのだから、それをアウトプットしてくれないかな。
自分では気づいていなくても、アウトプットしてくれたら、こんな視点もある、あんな暮らし方もあると知ったら元気をもらえる人はきっといるはず。発信してくれないかな。
たくさんの人と出会う中で、そんな思いをもつことが増えてきました。
講座のプロデュースをしたいという思いは10年ほど前からずっと心の中にありました。
食の仕事をしているので、食のさまざまな分野の人を招いてお話をしていただく連続講座を企画したことも、実はあります。今も、コラボ講座などは定期的に開催しています。
でも、ある日、ふと気づいたのです。
食だけじゃなくてもいいのでは?って。
たまたま自分が食を仕事にしてはいるけれど、私がやりたいのは、人が前に進むお手伝いなんだということに気づいたのです。食はその場の求心力を強めるための、人と人との関係を柔らかくするための、触媒。
主人公は、ひと。
このプロジェクトを進めたいのは、私自身が、ほんとうにたくさんの人たちに、ある時はそっと背中をおし、ある時はちょっと強引に腕をとってもらうことで、一歩ずつ前に進むことができたという思いが強いから。
私の潜在意識が声になったとしか思えない。それを引き出してくれた人がいたから、食の仕事を始めることに
私が食の仕事を始めることになったのは、ほんとうに偶然。
娘が重度のアトピーで仕事を辞めざるをえず、まったく思いもかけず育児に専念することになった時、助けてくれる人もなく、慣れない育児でノイローゼ寸前になったこともありました。
新聞で見つけた「お母さんも輝きたい」という文字につられてある会合にベビーカーを押しながら顔をだしました。娘が1歳の時でした。
「あなたの夢は?」と大勢の人の前で突然きかれた私は、そんなことを考えたことすらなかったのに「おいしい料理を作って人に喜ばれる仕事がしたい」と答えていたのでした。
「場所を提供するし、人集めもするから、料理教室を開いてみない?」
日にちも場所もその場で決定し、もう逃げるわけにもいきません。場所はその主催者の自宅でした。
心臓がバクバクするような思いで当日を迎えました。
参加してくれた人たちからいろいろな意見をいただきました。
20年前のこと。
その2年後に、自宅で赤ちゃん連れOKの料理教室を開始。
この時も子育て仲間の応援があったからこそ始めることができました。
そして、それが、その後料理を仕事にするきっかけになったのです。
人はいつだって変わることができる。新しい自分に出会うことができる!
ちょっとしたきっかけがあれば、人は変わることができる。
背中をそっと押してもらったら、初めの一歩が、新たな一歩が踏み出せる。
となりに人が同じ方向をむいて寄り添って立っていてくれたら、新しいことを始める勇気がもてる。
新しい一歩がたくさん生まれる場を作りたいのです。
かつて私が初めの一歩を踏み出したように。
いくつになっても、今がどんな状況でも、夢をみたり、新しいチャレンジをするって、素敵なことと思いませんか?
そんなチャレンジを自分がしていたら、他の人がチャレンジする姿をみて、応援したいって心から思えると思うのです。
そんな思いに共感してくれる人の輪を紡いでいきたい。
ひとなりプロジェクト。
私にとっても、初めの一歩。
踏み出します!
2013年5月